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【毎月更新】MONEY CYCLE 宇宙定点観測録:主要な宇宙関連ETFのパフォーマンス比較

MONTHLY REPORT

【2026年9月号】MONEY CYCLE 宇宙定点観測録:主要な宇宙関連ETFのパフォーマンス比較

DATA AS OF: 2026年9月末時点(2026年10月初旬更新)

2026年9月、宇宙関連の米国ETFは、宇宙特化型のUFOが前月比-2.98%、幅広型のARKXが-1.48%、航空宇宙・防衛型のITAが-9.27%となり、3本すべてが下落する厳しい一ヵ月となりました。特にITAの大幅な下落が目立ち、マクロ環境の逆風が宇宙関連市場全体に重くのしかかる結果となっています。

本連載「宇宙定点観測録」では、MONEY CYCLE SPACE編集部が主要な宇宙関連ETF(上場投資信託)のパフォーマンスを毎月定点観測し、単なる数値の羅列ではなく「なぜそのように動いたのか」という背景を、公開データに基づき中立的かつ冷静に読み解きます。

1. 今月の主要宇宙関連米国ETFパフォーマンス一覧

以下は、当メディアが観測対象としている主要な宇宙関連の米国ETFの9月末時点のパフォーマンス(騰落率)です。各ETFの特性(純度やボラティリティの違い)は、別記事「ETF・投資信託入門」で解説している3つのタイプ分類に基づいています。

ETF名(ティッカー) タイプ分類 当月騰落率
(前月比)
年初来騰落率
Procure Space ETF (UFO) ① 宇宙特化(ピュアプレイ)型 -2.98% +9.50%
ARK Space & Defense Innovation ETF (ARKX) ② 宇宙+周辺テクノロジー(幅広)型 -1.48% +10.08%
iShares U.S. Aerospace & Defense ETF (ITA) ③ 航空宇宙・防衛型 -9.27% -3.50%
※数値はInvesting.comの公開データに基づく。配当・分配金を考慮しない価格ベースの騰落率。
※分類は当メディアによる独自の整理です。
※上記はドル建て・価格ベースの騰落率であり、円換算の実質リターンは当月の為替の影響を別途受けます。
主要ETF(UFO・ARKX・ITA)の年初来の値動き。2025年末を100として指数化した折れ線グラフ。2026年9月末時点の年初来騰落率は、ARKXが+10.1%、UFOが+9.5%、ITAが-3.5%。
【徹底比較】UFO・ARKX・ITAの違いとは?主要な宇宙関連ETFの特徴と構成銘柄を解剖

2. 今月の値動きの「背景」を読み解く

先月(9月)のパフォーマンスを見ると、UFO、ARKX、ITAの3本すべてが月間でマイナスとなりました。特に航空宇宙・防衛型のITAが約9%と大きく下落しています。

この値動きの背景には、主に以下の3つの観点が影響していると考えられます。

  • マクロ要因(金利や全体相場など):
    9月は日米の中央銀行が揃って利上げを実施する異例の展開となりました。米国では9月17日のFOMCでFF金利が3.75〜4.00%へと0.25%引き上げられ、年内の追加利上げも見込まれました。日本でも日銀が政策金利を0.25%引き上げ、日米同時利上げによって金利差が意識されたことで為替は一時1ドル=159円台まで円安・ドル高が進行しました。
    こうした金利上昇への警戒感から米国株は調整色を強め、ダウ平均は月間で約3.5%下落しています。この全体相場の冷え込みが、時価総額の大きい伝統的な企業を中心とするITAのパフォーマンスに強く影響したと考えられます。

  • セクター固有の要因(タイプ差):
    3本すべてが下落したものの、航空宇宙・防衛セクターに集中するITA(-9.27%)に対し、宇宙特化型のUFO(-2.98%)や幅広型のARKX(-1.48%)は相対的に下落幅が小さく抑えられました。
    それにもかかわらず先月、ITAが3本の中で最も大きく下落した背景については、今回入力された情報からは明確な理由を特定できません。一般的に、ITAはダウ平均に採用されるような大型株を多く含むため、ダウ平均の調整(月間約-3.5%)との連動性が、UFOやARKXより強く出た可能性はありますが、これは一つの見方であり、断定はできません。

  • 個別トピックの影響:
    先月はスペースXの「スターシップ」周回軌道投入成功や、NASAによるBlue Origin(ブルー・オリジン)との契約追加など、宇宙産業にとっては非常に明るいニュースが相次ぎました。
    しかし、これらのポジティブな個別材料をもってしても、日米同時利上げという強力なマクロ要因(金利上昇と株式相場全体の調整)による下押し圧力の方が大きく、結果として月間では下落を免れなかったと整理できます。

3. 2026年9月の宇宙業界 主要トピック

投資環境に影響を与え得る、今月の宇宙ビジネス関連の主なニュースは以下の通りです。

  • 9月28日:スペースXの大型宇宙船「スターシップ」が、初めて地球周回軌道への投入に成功。
  • 9月29日:NASAが、民間企業ブルー・オリジンが開発中の新型ロケット「New Glenn 9×4」を、打ち上げサービス調達契約(NLS II)の対象に追加したと発表。
  • その他の出来事:9月28日にESA(欧州宇宙機関)の木星探査機「JUICE」が地球フライバイに成功したほか、9月3日には日欧共同の水星探査機「BepiColombo」が推進モジュールを分離しました。これらは科学探査ミッションであり投資環境への直接的な影響は限定的ですが、宇宙探査の着実な進展を示す事実と言えます。

これらの技術的進展やビジネスモデルの根本的な構造については、当メディアの以下の記事で深掘りしています。

宇宙ビジネスはどう儲ける?ロケットから衛星データまでビジネスモデル完全図解

まとめと次号予告

2026年9月は、日米同時利上げや米国株の調整といったマクロ環境の逆風を受け、観測対象の3ETFが揃って下落する厳しい一ヵ月となりました。しかし、大型ロケットの軌道投入成功など産業の基礎的な前進は続いており、マクロ要因と業界固有のニュースを切り分けて冷静に観測を続けることが重要です。

次回、2026年10月号は11月初旬に更新予定です。
引き続き、データに基づく中立的な市場観測をお届けします。

個別株が怖い人のための「宇宙関連ETF・投資信託」入門

本連載のご利用にあたって(免責事項)

本連載「宇宙定点観測録」は、各種金融機関・データプロバイダー等から取得した公開情報に基づき、宇宙関連ETFの過去のパフォーマンスや市況の背景を中立的に記録・解説するものです。特定の銘柄(ETF・個別株等)の購入や売却を推奨・勧誘するものではありません。過去のパフォーマンスは将来の運用成果を保証・示唆するものではありません。テーマ株投資には特有のボラティリティ(価格変動リスク)が伴います。投資にあたっては、必ずご自身の判断と自己責任において行ってください。また、掲載データの正確性については万全を期していますが、その完全性を保証するものではありません。

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