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新NISA【月10万・20万・30万積立】20年後の資産額シミュレーションと年代別・目標別運用戦略(2025年最新)

「新NISA、始めてみたいけど、毎月ある程度まとまった金額を積み立てたら、20年後には一体いくらになっているんだろう?」
「月10万円、20万円、あるいは30万円といった積立額で、どんな運用戦略が考えられるの?」

2024年からスタートした新NISAは、非課税投資枠が大幅に拡大され、より本格的な資産形成を目指せるようになりました。特に、毎月コンスタントにまとまった金額を投資に回せる方にとっては、将来の資産を大きく増やすチャンスと言えるでしょう。

この記事では、新NISAで毎月10万円、20万円、30万円を20年間積み立てた場合の資産額シミュレーション結果を具体的にお見せするとともに、それぞれの積立額に応じた最適な運用戦略、人気の全世界株式・米国株式インデックスファンドや高配当ETFの活用法、そして知っておくべきリスク管理や注意点まで、徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたの目標とする積立額で、新NISAを最大限に活用し、将来の資産形成を加速させるための具体的な道筋が見えてくるはずです。老後資金の準備、お子様の教育資金、夢のマイホーム購入など、あなたの目標達成に向けて、今日から一歩踏み出しましょう。

CONTENTS

新NISA積立シミュレーション【20年後の未来図】月10万・20万・30万円でいくらになる?

ハナコ

新NISAで毎月10万円、20万円、30万円を20年積み立てると、それぞれいくらになりますか?

ケンタ

年利5%で運用できた場合、月10万円積立で約4,110万円、月20万円で約8,220万円、月30万円で約1億2,330万円になるシミュレーション結果があります。これは複利効果と非課税メリットを活かした結果です。

まずは、皆さんが最も気になるであろう、具体的なシミュレーション結果から見ていきましょう。ここでは、毎月一定額を20年間、年間の平均利回り5%で運用し続けた場合の資産額を試算しました。年利5%という数字は、例えば過去のS&P500や全世界株式インデックスの長期的な平均リターンなどを参考に設定していますが、将来の運用成果を保証するものではなく、あくまで一つの目安として捉えてください。また、税金や手数料は考慮しないシンプルな計算です。

毎月の積立額20年間の元本合計20年後の資産額
(年利5%複利運用)
運用による増加額
100,000円24,000,000円約41,103,370円約17,103,370円
200,000円48,000,000円約82,206,740円約34,206,740円
300,000円72,000,000円約123,310,110円約51,310,110円
楽天証券 積立かんたんシミュレーションを参考に算出しMoney Cycle編集部が作成
※端数処理により若干の誤差が生じる場合があります

この結果を見て、驚かれた方もいるかもしれません。例えば毎月300,000円を積み立てると、20年後には元本の7,200万円が、運用によって1億円を超える資産に成長する可能性があるのです。これは、「複利の力」と新NISAの「非課税メリット」を最大限に活かした結果と言えます。運用によって得られた利益がさらに次の利益を生み出し、雪だるま式に資産が増えていく複利効果は、特に長期投資において絶大な威力を発揮します。

もちろん、これはあくまでシミュレーションであり、実際の運用成果は市場の状況によって変動します。しかし、長期的な視点でコツコツと積立投資を続けることの重要性と、新NISAの非課税メリットの大きさを理解する一助となるでしょう。

「でも、毎月こんなに積み立てられるかな…」と感じる方もいるかもしれません。新NISAには、年間120万円まで積立に適した「つみたて投資枠」と、年間240万円までより幅広い商品に投資できる「成長投資枠」があります。例えば、月100,000円の積立なら「つみたて投資枠」だけで年間120万円をフル活用できます。月200,000円なら「つみたて投資枠」120万円と「成長投資枠」80万円(年間合計200万円×12ヵ月=240万円のうち)、月300,000円なら両方の枠をフル活用(年間合計360万円)するイメージです。ご自身の収入や目標に合わせて、これらの枠を柔軟に使い分けることが可能です。

どんな商品に投資する?人気の全世界株式・米国株式・高配当ETFを比較

ハナコ

新NISAで人気の投資信託って何?どれを選べばいいですか?

ケンタ

世界中の株式に分散投資する「全世界株式(オルカン)」や、米国の主要企業に投資する「S&P500連動型」、定期的な分配金が期待できる「高配当ETF」などが人気です。それぞれ特徴が異なるため、ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて選ぶことが重要です。

新NISAで積立投資を始めるにあたり、次に悩むのが「何に投資すればいいのか?」という点でしょう。特に初心者の方や、手間をかけずに長期的な資産形成を目指したい方には、低コストなインデックス型の投資信託やETFがおすすめです。ここでは、その中でも特に人気の高い「全世界株式」「米国株式」、そして「高配当ETF」の特徴を比較しながら見ていきましょう。

① 全世界株式インデックスファンド(オルカンなど):究極の分散投資

「全世界株式」に連動するインデックスファンドは、その名の通り、1本で日本を含む先進国から新興国まで、世界中の数千社の株式に幅広く分散投資できる商品です。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが代表的です。

  • メリット:
    最大のメリットは、究極の分散効果によるリスク低減です。特定の国や地域の経済が悪化しても、他の地域が好調であれば影響を緩和できます。「世界のどこが成長するか分からないから、まるごと全部に投資しておこう」という考え方の方には最適です。手間をかけずに国際分散投資が実現できる手軽さも魅力です。
  • デメリット:
    幅広く分散している分、特定の国(例えば米国)が突出して好調な局面では、その国に集中投資するファンドにリターンで劣後する可能性があります。爆発的なリターンは期待しにくいとも言えます。また、構成比率は時価総額に応じて決まるため、結果的に米国株の比率が高くなる傾向があります(2025年4月時点で約6割)。
  • こんな人におすすめ:
    • とにかく手間をかけずに国際分散投資をしたい方
    • 特定の国に偏らず、世界経済全体の成長に期待したい方
    • 大きなリスクは取りたくない、安定志向の方

② 米国株式インデックスファンド(S&P500連動型など):過去の高い成長力に期待

「米国株式」に連動するインデックスファンド、特に「S&P500」に連動するものは絶大な人気を誇ります。「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などが代表的です。S&P500は、米国の主要企業約500社で構成される株価指数で、GAFAM(Google, Apple, Meta(Facebook), Amazon, Microsoft)といった世界的な巨大IT企業が多く含まれています。

  • メリット:
    なんといっても過去数十年にわたる力強い成長実績と、それに伴う高いリターンが期待できる点です。イノベーションを牽引する企業が多く、今後も米国経済の成長に期待する投資家は多いです。情報も豊富で、投資判断がしやすいという側面もあります。
  • デメリット:
    投資対象が米国企業に集中するため、米国経済の動向に運用成績が大きく左右されます。また、日本から投資する場合は為替変動リスクも考慮が必要です。情報技術セクターの比率が高い傾向があるため、業種分散の観点では偏りがあります。
  • こんな人におすすめ:
    • 米国経済の将来的な成長を強く信じている方
    • ある程度のリスクを取ってでも、高いリターンを目指したい方
    • 分かりやすい米国市場に集中して投資したい方

NISAで買える投資信託はS&P500、全世界株式以外にもあります!人気の投資信託について詳しく知りたい人はこちら

③ 高配当ETF(米国株中心):定期的な分配金でキャッシュフローを意識

「投資しながら、定期的にお小遣いのように分配金も受け取りたい」というニーズに応えるのが高配当ETFです。「SPYD(SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)」や「HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)」、「VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)」など、主に米国の高配当利回り銘柄に分散投資するETFが人気です。

  • メリット:
    定期的に(多くの場合は年4回など)分配金を受け取れるため、投資を継続するモチベーションに繋がりやすいです。受け取った分配金を生活費の足しにしたり、再投資して複利効果を狙ったりすることも可能です。株価の値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、分配金(インカムゲイン)も重視する戦略です。
  • デメリット:
    一般的に、高配当銘柄は成熟企業が多いため、株価自体の大きな成長は期待しにくい傾向があります。また、分配金を出すとその分ファンドの基準価額は下がるため、トータルリターンではS&P500などのインデックスファンドに劣後する場合もあります。そして、米国株や米国ETFからの配当金には、まず米国で10%課税され、さらに日本で約20%課税されるという二重課税の問題があります。確定申告で「外国税額控除」の手続きをすることで一部取り戻せますが、手間がかかります(新NISA口座内では日本での課税はありませんが、米国での課税は残ります)。
  • こんな人におすすめ:
    • 定期的なキャッシュフロー(分配金収入)を得たい方
    • 配当金再投資による複利効果も狙いたい方
    • 株価の値上がり益だけでなく、インカム収入も重視する方

全世界株式インデックスファンド vs 米国株式インデックスファンド(S&P500) vs 高配当ETF 比較表

人気の投資対象3タイプの特徴比較。ご自身の投資方針に合うものを選びましょう。

項目全世界株式インデックスファンド米国株式(S&P500)インデックスファンド高配当ETF
投資対象世界中の株式(先進国+新興国含む)米国の大型優良企業500社配当利回りの高い企業(主に先進国・米国)
分散度非常に高い(全世界)中程度(米国のみ)中〜低(特定のセクターに偏る傾向あり)
期待リターン中程度(5〜7%程度が一般的)高め(過去実績では7〜10%)中程度(4〜7%+配当)
主なリスク為替変動、新興国リスク米国経済依存、為替リスク(円建ての場合)株価変動+減配リスク、セクター偏重
メリット・幅広い地域に分散
・長期保有で安定性あり
・成長性が高く、実績も良い
・シンプルな構成
・定期的な配当収入
・インカム重視に向く
デメリット・米国比率が高くても全体リターンは控えめ
・新興国の不安定性
・米国以外の成長を取りこぼす可能性・値上がり益は限定的なことが多い
・減配リスク
どんな人向けか・リスク分散を重視したい人
・世界全体に長期で投資したい人
・米国成長を信じる人
・シンプルな運用を好む人
・配当収入が欲しい人
・資産からの定期収入を得たい人

これらの投資対象は、新NISAの「つみたて投資枠」(主にインデックスファンド)と「成長投資枠」(インデックスファンド、ETF、個別株など)で購入可能です。次のセクションでは、具体的な積立額別に、これらの投資対象をどのように組み合わせていくかの戦略を考えてみましょう。

【積立額別】新NISA徹底活用!具体的な運用戦略とポートフォリオ例

ハナコ

月10万円、20万円、30万円それぞれ、どんな運用戦略がいいですか?

ケンタ

月10万円なら「つみたて投資枠」で全世界株式やS&P500のインデックス投資を基本としつつ、分散も意識。月20万円なら「つみたて投資枠」+「成長投資枠」でより多様な分散を。月30万円なら両枠をフル活用し、国際分散を基本に、個人の目標に合わせたポートフォリオ構築が可能です。

それでは、毎月の積立額別に、新NISAの非課税枠を賢く活用するための具体的な運用戦略とポートフォリオの考え方を見ていきましょう。ここで挙げるのはあくまで一例であり、ご自身の投資目標やリスク許容度、そして経済観に合わせて調整することが重要です。

【月100,000円の積立戦略】つみたて投資枠を軸に、分散も意識した堅実なスタート

毎月100,000円の積立は、年間1,200,000円となり、新NISAの「つみたて投資枠」の上限額をフルに活用できる金額です。この枠を最大限に活かすことが基本戦略となります。

基本戦略

「つみたて投資枠」では、低コストなインデックスファンドへの積立が中心となります。多くの方が選択するのが、「全世界株式(オール・カントリー)」または「S&P500連動型」の投資信託です。これらは1本でそれぞれ世界全体、あるいは米国全体に分散投資できる優れた商品です。 シンプルさを追求するなら、どちらか1本に集中して積み立てるのも一つの方法ですが、月100,000円という積立額があれば、「成長投資枠」も少し活用して、さらなる分散や特定のテーマへの投資を検討する余地も出てきます。

ポートフォリオ例

例1(シンプル・全世界分散型):

  • つみたて投資枠:全世界株式インデックスファンドに月100,000円
     (この場合、成長投資枠は使用しないか、将来のために温存)

例2(米国中心+α型):

  • つみたて投資枠:S&P500連動型インデックスファンドに月80,000円
  • 成長投資枠:先進国株式(除く米国)インデックスファンド または 全世界株式(除く米国)インデックスファンドに月20,000円
    (米国の成長に期待しつつ、他の先進国にも分散投資する考え方)

例3(安定性重視型):

  • つみたて投資枠:全世界株式インデックスファンドに月70,000円
  • 成長投資枠:先進国債券インデックスファンド(為替ヘッジあり/なし)に月30,000円
    (株式だけでなく債券も組み入れ、値動きをマイルドにすることを目指す考え方)
20年後の資産(年利5%)

約41,100,000円

20年後の使い道イメージ

この資産額は、老後資金の大きな柱となり、ゆとりある生活の基盤となります。早期リタイアの選択肢や、大きな自己投資(学び直しなど)の資金としても現実的です。

【月200,000円の積立戦略】「つみたて」+「成長」で国際分散を本格化

毎月200,000円の積立(年間2,400,000円)は、「つみたて投資枠」の年間1,200,000円を使い切り、さらに「成長投資枠」で年間1,200,000円を活用するイメージです。より本格的な国際分散投資や、多様な資産クラスへの投資が可能になります。

基本戦略

「つみたて投資枠」でのインデックスファンド積立をコア(中心)としつつ、「成長投資枠」では、コア資産を補完するような投資対象を選び、ポートフォリオ全体のリスク分散とリターン向上を目指します。米国集中を避け、よりグローバルな視点を持つことがポイントです。

ポートフォリオ例

例1(グローバル株式分散型):

  • つみたて投資枠:全世界株式インデックスファンドに月100,000円
  • 成長投資枠:先進国株式(除く米国)インデックスファンドに月50,000円、新興国株式インデックスファンドに月50,000円
    (全世界株式をベースに、非米国先進国と新興国の比率をやや高めることで、米国の影響を相対的に抑えつつ、多様な成長機会を狙う)

例2(株式・債券バランス型):

  • つみたて投資枠:全世界株式インデックスファンド または S&P500連動型インデックスファンドに月100,000円
  • 成長投資枠:先進国債券インデックスファンド(為替ヘッジあり/なし)に月70,000円、国内株式インデックスファンド(TOPIXなど)に月30,000円
    (式だけでなく債券も厚めに組み入れ、国内外の株式にもバランス良く投資する)

例3(インカム収益も考慮型):

  • つみたて投資枠:S&P500連動型インデックスファンドに月100,000円
  • 成長投資枠:国際高配当株式ETF(米国だけでなく、グローバルまたは先進国(除く米国)の高配当株に投資するもの)に月70,000円、国内REIT ETFに月30,000円
    (値上がり益だけでなく、定期的な分配金収入も得られるような資産を組み合わせる。ただし、高配当ETFの選択は慎重に)
20年後の資産(年利5%)

約82,200,000円

20年後の使い道イメージ

このレベルの資産があれば、お子様の海外留学費用の全額負担、あるいはかなり早期のセミリタイアなども、より現実的な目標として計画できるでしょう。

【月300,000円の積立戦略】非課税枠を最大限活用し、多様な資産でポートフォリオを構築

毎月300,000円の積立(年間3,600,000円)は、新NISAの年間非課税投資枠を完全に使い切るプランです。資産形成のスピードを最大限に高めるとともに、より多様な資産クラスや地域への分散投資、あるいはサテライト戦略の導入など、高度なポートフォリオ構築も可能になります。

基本戦略

「つみたて投資枠」1,200,000円と「成長投資枠」2,400,000円をフル活用します。ここまで投資余力がある方は、コアとなる全世界株式やS&P500に加え、特定の地域(例:欧州、アジア新興国)、特定のテーマ(例:テクノロジー、ヘルスケア、ESG)、あるいはオルタナティブ資産(例:金ETF、不動産個別銘柄は難しいがREITは可)なども、リスク許容度の範囲内で検討できます。ただし、分散のしすぎで管理が煩雑にならないよう注意も必要です。

ポートフォリオ例

例1(グローバル株式コア・サテライト戦略):

  • つみたて投資枠:全世界株式インデックスファンドに月100,000円(コア)
  • 成長投資枠:S&P500連動型インデックスファンドに月80,000円 (米国比率調整)、NASDAQ100連動型ETFに月40,000円 (成長期待)、先進国株式(除く米国)インデックスファンドに月40,000円、新興国株式インデックスファンドに月40,000円 (地域分散強化)
    (この場合、成長投資枠は使用しないか、将来のために温存)

例2(マルチアセット戦略・インカム重視):

  • つみたて投資枠:S&P500連動型インデックスファンドに月100,000円
  • 成長投資枠:全世界株式インデックスファンドに月80,000円、国際分散型高配当株式ETFに月50,000円、国際REIT ETF(先進国中心)に月40,000円、先進国債券インデックスファンド(為替ヘッジあり)に月30,000円
    (株式だけでなく、不動産や債券、そして高配当株からのインカムも意識した、よりバランスの取れたポートフォリオ)
20年後の資産(年利5%)

約123,300,000円

20年後の使い道イメージ

1億円を超える資産は、多くの方にとって経済的自由(FIRE)を達成するための大きな基盤となります。早期リタイア後の生活費、趣味や社会貢献活動への資金、次世代への資産承継など、人生における選択肢が格段に広がります。

専門家の声

毎月30万円を積立できる方は、非常に恵まれた状況です。この資金力を活かし、コアとなるインデックス投資をしっかりと行いながら、ご自身の興味や将来展望に合わせてサテライト部分でアクセントを加えるのも良いでしょう。ただし、金額が大きいからこそ、ご自身のリスク許容度を冷静に見極め、無理のない範囲で継続することが何よりも重要です。定期的なポートフォリオの見直しや、必要であれば信頼できるファイナンシャル・プランナーに相談しながら、長期的な視点で資産を育てていきましょう。

ファイナンシャルプランナー
田中 大二氏

新NISAでの積立運用を成功させるための3つの重要ポイント

ハナコ

新NISAで積立投資を成功させるコツはありますか?

ケンタ

①自分のリスク許容度を理解し、無理のない計画を立てること、②市場の短期的な動きに惑わされず、長期的な視点でコツコツと積立を続けること、③定期的に運用状況やライフプランを見直し、必要に応じて計画を調整すること、が重要です。

積立額に関わらず、新NISAでの資産形成を成功させるためには、いくつか共通して押さえておきたい重要なポイントがあります。

① 自分に合ったリスク許容度を理解し、無理のない計画を

投資には必ずリスクが伴います。期待できるリターンが高いほど、価格変動などのリスクも大きくなるのが一般的です。大切なのは、自分がどの程度のリスクなら精神的に受け入れられるか(リスク許容度)を正しく理解し、それに基づいた投資対象や資産配分を選ぶことです。周囲の意見や流行に流されず、ご自身の収入状況、資産状況、年齢、投資経験、性格などを総合的に考慮して、無理のない計画を立てましょう。

② 長期・積立・分散の原則を守り、継続する力

資産形成、特にインデックスファンドなどを用いた積立投資の成功の秘訣は、「長期・積立・分散」の3つの原則を地道に守り続けることです。

  • 長期:
    短期的な市場の上げ下げに一喜一憂せず、10年、20年、30年といった長い目で見て資産の成長を目指します。
  • 積立:
    毎月決まった額をコツコツと買い続けることで、購入単価を平準化する効果(ドルコスト平均法)が期待でき、高値掴みのリスクを軽減できます。
  • 分散:
    投資先(国・地域、資産クラス)を分散することで、特定の市場や資産が不調でも、他でカバーし、全体のリスクを抑えます。

そして何よりも、これらの原則に基づいて立てた計画を、途中で投げ出さずに「継続する」ことが最も重要です。

③ 定期的なモニタリングと計画の見直し

一度投資を始めたら「ほったらかしでOK」というわけではありません。少なくとも年に1回程度は、ご自身の運用状況や資産全体のバランスを確認しましょう(モニタリング)。

そして、ライフステージの変化(結婚、出産、転職、退職など)や、経済状況の大きな変化、あるいはご自身の投資目標やリスク許容度に変化があった場合には、当初の計画を見直し、必要に応じて資産配分を調整(リバランス)したり、積立額を変更したりすることも大切です。柔軟に計画をアップデートしていくことが、長期的な資産形成をより確実なものにします。

よくある質問(FAQ)

新NISAのメリットは、結局のところ何ですか?

新NISA最大のメリットは、投資で得た利益(値上がり益や配当金・分配金)が非課税になることです。通常約20%かかる税金が引かれないため、効率的に資産を増やすことができます。加えて、年間の投資枠が最大360万円と大幅に拡大され、非課税で保有できる期間も無期限化されたため、より柔軟で長期的な資産形成が可能になった点が大きな魅力です。

新NISAでおすすめの投資商品は、具体的にどれですか?

一概に「これがベスト」とは言えませんが、この記事で紹介したように、全世界株式インデックスファンド(オルカンなど)や米国株式インデックスファンド(S&P500連動型など)は、低コストで分散投資ができ、長期的な成長も期待できるため、多くの方におすすめしやすい選択肢です。定期的な分配金収入を重視するなら、高配当ETFも検討できます。重要なのは、ご自身のリスク許容度や投資目標に合わせて、納得できる商品を選ぶことです。

新NISAで毎月いくら積み立てるのが「正解」ですか?

「正解」はありません。この記事でシミュレーション結果を示しましたが、それはあくまで特定の条件下での試算です。重要なのは、ご自身の収入、支出、ライフプラン、そして将来の目標額から逆算し、無理なく長期的に継続できる金額を設定することです。家計を見直し、毎月自由に使えるお金(余裕資金)の中から、まずは少額からでも始めてみましょう。

新NISAのデメリットや注意点はありますか?

新NISAは非常に有利な制度ですが、注意点もあります。

  • 元本保証ではない:
    投資である以上、購入した金融商品の価格が下落し、元本割れするリスクがあります。
  • 損益通算・繰越控除ができない:
    特定口座など他の課税口座との間で、利益と損失を相殺したり、損失を翌年以降に繰り越したりすることはできません。
  • 非課税枠の再利用には制限がある:
    一度売却すると、その分の非課税枠は翌年以降に復活しますが、年間の投資上限額(360万円)は変わりません。
    これらの点を理解した上で活用することが大切です。

新NISAはいつから、どうやって始められますか?

始めるには、まず金融機関(証券会社や銀行)でNISA口座を開設する必要があります。ネット証券ならオンラインで比較的簡単に手続きできます。口座が開設できたら、投資したい商品と毎月の積立額などを設定すれば、積立投資をスタートできます。

まとめ:新NISAで、あなたらしい未来設計を始めよう!

新NISAを活用すれば、毎月10万円、20万円、30万円といったまとまった金額の積立投資によって、20年後には大きな資産を築ける可能性があることを、具体的なシミュレーションと共にご理解いただけたかと思います。

重要なのは、提示されたシミュレーション結果はあくまで一つの目安であり、ご自身の目標とリスク許容度に合わせて、無理のない範囲で、かつ長期的な視点でコツコツと積立を継続することです。全世界株式、米国株式、高配当ETFなど、魅力的な投資対象がありますが、それぞれの特徴を理解し、自分に合った運用戦略を立てることが成功への鍵となります。

「新NISAって難しそう…」と感じていた方も、この記事を通じて、基本的な知識から具体的な運用方法まで、少しでもクリアになったでしょうか。

まずは、ご自身の家計を見直し、将来の夢や目標を具体的に描くことから始めてみてください。そして、新NISAという強力なツールを使って、あなたらしい豊かな未来を実現するための一歩を、今日から踏み出してみてはいかがでしょうか。

※本記事の内容は、執筆時2025年5月のものです。最新情報は各機関や企業の公式サイトをご確認ください。

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当サイトに掲載する情報は、各金融機関等の提供している情報に基づいていますが、実際のサービス内容や取引手数料、銘柄などに関する最新情報は公式サイトにてご確認ください。

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