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【どっちを選ぶべき?】オルカン vs S&P500、NISAで買うべきはどっちか5つのデータで徹底比較!

【どっちを選ぶべき?】オルカン vs S&P500、NISAで買うべきはどっちか5つのデータで徹底比較!

「新NISAを始めようと思うけど、人気の『オルカン』と『S&P500』、結局どっちを選べばいいの?」 「みんなが良いって言うけど、具体的に何が違うのか分からない…」

NISAでの資産形成を考えたとき、ほとんどの方がこの「究極の二択」にたどり着きます。どちらも長期投資において非常に優れた選択肢であることは間違いありません。しかし、その中身は似て非なるもの。あなたの投資スタイルや価値観によって、最適解は異なります。

このコンテンツでは、NISAで最も人気の2大巨頭「オルカン」と「S&P500」について、5つの客観的なデータを基にその違いを徹底比較。「自分はどちらを選ぶべきか」という問いに、明確な答えを出すためのお手伝いをします。

この記事を読み終える頃には、あなたが心から納得して、自信を持ってNISAの第一歩を踏み出せるはずです。

【本記事での言葉の定義】

  • オルカン
    三菱UFJアセットマネジメントの登録商標である「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称です。本コンテンツでは、全世界の株式に低コストで投資するインデックスファンドの代表例として、この愛称を使用します。
  • S&P500
    米国の代表的な株価指数です。本記事では、この指数との連動を目指す代表的な投資信託「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などを指す言葉として使用します。

1. そもそも「オルカン」と「S&P500」って何者?

まず、両者の基本情報を押さえましょう。

オルカン(全世界株式)

その名の通り、これ一本で世界中の先進国から新興国まで、約50カ国の株式にまるごと投資できる投資信託です。「世界経済全体の成長の恩恵を受けたい」という考え方に基づいています。

S&P500(米国株式)

Apple、Microsoft、Amazonなど、アメリカを代表する優良企業約500社の株式にまとめて投資するのがS&P500連動の投資信託です。「世界経済のエンジンである米国に集中投資し、高い成長を狙う」という考え方です。

なぜこの2つが圧倒的に人気なのか?

実際に、主要ネット証券のNISA買付ランキングでは、この2つが常にトップを独占しています。

NISA 総合人気ランキング(月間積立設定金額ベース)【2025年8月】

順位ファンド名
1位eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
2位iFreeNEXT FANG+インデックス
3位eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

※出典:「NISA 投資信託ランキングTOP10!

人気の理由は、どちらも「低コスト」「優れた分散性」「NISAの非課税メリットとの相性」という、長期投資の成功に欠かせない3要素を高水準で満たしているからです。

圧倒的な低コスト

運用にかかる手数料(信託報酬)が極めて低く抑えられています。年率0.1%の違いでも、数十年という期間では「複利効果」によって大きなリターンの差になるため、コストの低さは長期投資において最も重要な要素の一つです。

優れた分散性

たった一つの商品を買うだけで、数百から数千の企業に投資ができます。これにより、特定の企業の倒産や業績不振といったリスクを大幅に軽減できます。

NISAとの相性

どちらも長期的な成長が期待されており、将来得られるかもしれない大きな利益が非課税になるNISA制度のメリットを最大限に活かすことができます。

NISA制度の基本的な仕組みについては、こちらの記事もご覧ください。

2. 【徹底比較】5つの視点で違いを丸裸に!オルカン vs S&P500

それでは、核心となる両者の違いを5つのデータで比較していきます。

① 投資先の「広さ」:世界に賭けるか、米国に賭けるか

最も根本的な違いは、投資対象となる国の広さです。

国・地域別構成比率の比較

オルカンS&P500
アメリカ64.0%100%
日本4.9%
イギリス3.2%
その他27.9%

※三菱UFJアセットマネジメント 月次レポート(2025年8月末時点)を基に作成

S&P500が100%米国なのに対し、オルカンは世界中に分散しています。しかし、非常に重要なのはオルカンも、中身の6割以上は米国であるという事実です。これは、世界の株式市場において米国企業の時価総額が圧倒的に大きいことを反映しており、オルカンはそれを自動的に調整してくれます。つまり、オルカンは「米国を中心にしつつも、万が一に備えて他の国にも保険をかけている」ようなイメージです。

② 投資先の「企業」:上位の顔ぶれは意外と似ている?

では、具体的にどんな企業に投資しているのでしょうか。構成銘柄の上位を見てみると、興味深い事実が浮かび上がります。

組入上位10銘柄の比較

順位オルカンS&P500
1NVIDIA CORPNVIDIA CORP
2MICROSOFT CORPMICROSOFT CORP
3APPLE INCAPPLE INC
4AMAZON.COM INCAMAZON.COM INC
5META PLATFORMS INC-CLASS AMETA PLATFORMS INC-CLASS A
6BROADCOM INCBROADCOM INC
7ALPHABET INC-CL AALPHABET INC-CL A
8ALPHABET INC-CL CALPHABET INC-CL C
9TESLA INCTESLA INC
10TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFABERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B

※三菱UFJアセットマネジメント 月次レポート(2025年8月末時点)を基に作成

驚くことに、上位9銘柄は全く同じです。これは、どちらの指数も「時価総額加重平均」という方法で構成銘柄の比率を決めているためです。世界のトップ企業はほとんどが米国企業であるため、結果として両者のパフォーマンスはこれらの巨大ハイテク企業の業績に大きく影響されるという共通点があります。

③ 過去の「リターン」:これまで勝ってきたのはどっち?

投資家にとって最も気になるのが過去のパフォーマンスです。

全世界株式とS&P500の過去パフォーマンス比較

全世界株式とS&P500のパフォーマンス比較
出典: マネックス証券(2001年1月末を100として指数化)

※過去の実績であり、将来の成果を保証するものではありません

過去10年以上にわたり、GAFAMを中心とする米国ハイテク企業の驚異的な成長に牽引され、リターンではS&P500が全世界株式(オルカン)を上回る期間が長く続いています。

ただし、これはあくまで過去の実績です。1980年代は日本株が、2000年代は新興国株が世界市場をリードしたように、時代によって主役は変わります。「この10年の勝者が、次の10年も勝ち続けるとは限らない」という謙虚な視点を持つことが、長期投資では非常に重要です。

④ 価格変動の「リスク」:暴落に強いのはどっち?

リターンだけでなく、価格変動の大きさ(リスク)も重要です。一般的に、投資先が広いほどリスクは分散される傾向にあります。

オルカンS&P500
約50カ国・約3,000銘柄に分散。特定の国の不調を他の国がカバーしてくれる効果が期待できるため、S&P500に比べて価格変動は穏やかになる傾向があります。米国という一国に集中。米国経済が好調なときは大きなリターンを得られますが、不調に陥った際はオルカンより大きな打撃を受ける可能性があります。

⑤ 運用の「コスト」:手数料に差はある?

長期投資では、ボディブローのように効いてくる手数料(信託報酬)がリターンを大きく左右します。

代表的なファンドの信託報酬(年率・税込)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
0.05775%0.0814%

※2025年9月12日時点

近年、熾烈な手数料引き下げ競争が行われており、どちらも業界最安水準で、コスト面での大きな優劣はありません。 どちらを選んでも、手数料で大きく損をすることはないと考えてよいでしょう。

3. 結論:あなたに合うのはどっち?3つのタイプ別・究極の判断基準

5つの比較を踏まえ、あなたがどちらを選ぶべきか、3つのタイプ別に結論を提示します。

Type A:「安定・安心」が最優先のあなたへ → 答えは【オルカン】

判断理由

  • 「どの国がこれから成長するかなんて、予測できないし考えたくない」
  • 「米国一本に賭けるのは、少し怖い気がする」
  • 「投資のことは忘れて、ほったらかしで世界経済の平均点が取りたい」

このように考える方には、究極の分散投資であるオルカンが最適です。「世界全体に投資している」という事実は、市場が暴落した際にも「世界経済が終わるわけではない」という大きな安心材料となり、長期的な積立を続ける精神的な支えになります。

Type B:「成長・期待」を重視するあなたへ → 答えは【S&P500】

判断理由

  • 「今後も世界の中心はアメリカ。イノベーションは米国から生まれる」
  • 「過去の実績が示す通り、より高いリターンを狙いたい」
  • 「ある程度のリスクは許容できる」

このように、米国経済の未来を強く信じ、その成長の恩恵を最大限に享受したいと考える方にはS&P500が向いています。ただし、それは米国経済の動向に資産を委ねるというリスクを受け入れることと表裏一体です。

Type C:「迷って決められない…」あなたへ → 最初の選択肢は【オルカン】

判断理由:

  • 両方のメリット・デメリットを理解しても、どうしても決めきれない。

もし迷うのであれば、最初の選択肢としてオルカンから始めることをお勧めします。なぜなら、「迷う」ということは、心のどこかで米国への集中投資リスクに不安を感じている証拠だからです。より分散が効いていて王道とされるオルカンから始め、投資に慣れてから考え方を変えるのは全く遅くありません。最も避けるべきは、迷い続けて投資を始められないことです。

4. 【Q&A】オルカンとS&P500のよくある疑問

オルカンとS&P500、両方に投資するのは意味がないのでしょうか?

はい、分散投資の効果は限定的だと言えます。 なぜなら、オルカンの構成の約6割は米国株式であり、その中身はS&P500と重なる部分が多いためです。両方に投資すると、ご自身が意図する以上に米国への投資比率が高まる可能性があります。基本的にはどちらか一本に絞るのが、シンプルで分かりやすい戦略です。

S&P500だけに集中投資するのは危険ですか?

「危険」とまでは言えませんが、集中投資のリスクは理解しておく必要があります。 S&P500だけに投資するということは、米国経済の動向に資産全体が大きく左右されるということです。米国が長期的に不調に陥った場合、オルカンよりも資産が大きく減少する可能性があることは、認識しておきましょう。

積立設定をした後、途中で商品を変更することはできますか?

はい、可能です。これから積み立てる商品を変更したい場合は、金融機関のサイトで積立設定を変更するだけで簡単に行えます。

今まで積み立ててきた分については、売却せずにそのまま保有し続けることもできますし、もし新しい商品に資金を移したい場合は、一度売却する必要があります。ただし、売却するタイミングによっては損失が確定してしまう可能性もあるため、慎重に判断しましょう。

毎月の積立金額は、いくらに設定すればよいですか?

「ご自身の家計にとって、無理なく長期的に継続できる金額」が正解です。 NISAは長く続けることが成功の鍵です。まずは月々5,000円や1万円といった少額から始めてみましょう。大切なのは金額の大小よりも、まずは始めてみること、そして続けることです。

NISAを始めるのに最適なタイミングはありますか?

「始めよう」と思い立った「今」が、最も良いタイミングです。 将来の株価を正確に予測することは誰にもできません。毎月決まった金額をコツコツ投資する「積立投資」であれば、価格が高いときも安いときも買い付けることで、購入単価が平準化される効果(ドルコスト平均法)が期待できます。そのため、タイミングを過度に気にする必要はありません。

NISAの非課税メリットを活かすためにも、制度への理解は不可欠です。

まとめ:重要なのは「自分が信じて、持ち続けられる」こと

オルカンとS&P500、どちらもNISAで長期的な資産形成を目指す上で、最高の投資信託であることに疑いはありません。

オルカン

「安定」と「究極の分散」を求める人の王道。

S&P500

「成長」と「未来への期待」を託す人のエース。

このコンテンツで示したデータを参考に、ご自身の投資目標やリスクに対する考え方とじっくり向き合ってみてください。そして最終的に、「これなら何があっても安心して持ち続けられる」と、あなたが心から納得できる方を選ぶことが、長期投資を成功させる最も重要な鍵となります。

NISA口座開設におすすめのネット証券5社

ここからは、NISA口座の開設先として人気の主要ネット証券5社の「推しポイント」をご紹介します。自分に合った証券会社を見つけるための参考にしてください。

NISA口座開設におすすめのネット証券

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  • Pontaポイントが貯まる、使える:
    投資信託の保有やau PAYカードでの積立でPontaポイントが貯まり、ポイントでの投資も可能です。
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NISAのココが知りたい

※本記事の内容は、執筆時2025年9月のものです。最新情報は各機関や企業の公式サイトをご確認ください。

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